学術論文(科学論文)の書き方指導

本ブログへのご訪問ありがとうございます。


ユニバーサル技術者のShuichiro Yoshidaです。



今日は、興味のあった新聞記事を紹介させてください。




昨日の朝日新聞の記事で、




科学論文は「作戦と議論」




という題名のものがありました。




STAP細胞に関する論文の問題を踏まえて、このままでは「世界の笑いものになる」と危機感を覚えた上出洋介先生(名古屋大学名誉教授)が学生相手に学術論文の書き方を指導したという特集でした。




管理人も是非聴いてみたかったです。論文の基本に関する書き方はもちろん、論文に対して厳しい意見を言ってくる査読者に対してどのように対処するかといったことを伝授してくださったようですね。



そして、掲載されるには作戦も必要とも。興味深いです...。






管理人はこのような教育はほとんど受けず、会社にはいってから独力で身につけたスキルで論文掲載まで何とか成功しましたが、まだまだ分からないことは山ほどあります.....。




上出先生の話を聴いた学生の共通した認識は、



「これまでまとまって論文の書き方に関する勉強をしたことはなかった」



という所のようです。






さて、管理人がもし上出さんに質問するとしたら以下のことでしょう。





企業の人間として、機密情報開示という厳しい制限の中で学術論文によって情報発信しようとする場合、データのすべてを洗いざらい出すわけにはいかない。当然ながら特許は申請するがノウハウの部分は出さずに出願するため、それを論文内で開示するわけにはいかない。このような状況で価値ある論文を投稿するにあたり最も重要なものは何か。





大学生や大学職員、研究機関の人間が論文を出すのは成果の見せ方として非常に重要なのは言うまでもありません。





しかし、企業において学術論文は評価されることはほとんどなく、そもそも書くことに対する土壌もない。





技術の追い上げの激しい昨今、企業も学術界でその価値を示すことは企業価値を高めるのに重要と考えています。





それでも、企業は増益、コストダウンといったことに目が行きがちで遠くを見据えた投資をしない傾向が強いのです。




管理人のように会社の将来を案じ、投資的な色の強い明確な成果を出していることはどうしても評価の後回し。開発の最前線での仕事を常に優先的に行え、そして人もお金も削減する、という集中できない環境がはびこってしまっています。悲しいことです。






学術論文は、大学や研究期間だけでなく、企業も積極的に参加するという雰囲気が日本にも芽生えることを強く望みます。これこそがこれからの技術立国日本に必要なことでしょう。