研究開発に対する真摯さ

現在、既に出願済みの内容について論文を書いています。これは、このブログでも紹介した私のあるべき姿への取り組みの一つです。

 

 

論文は特許と異なり、「考察」が重要な項目になります。

 

出願には不都合がないものの(新規性の説明には問題無い)、考察をするには追加の実験をしなくてはいけないことがわかり、急きょ裏取りデータ取得のための実験を行いました。

 

 

その結果、この実験の計画作成や、実験、そして結果を解析している時、特許出願時には気が付かなかった自分の間違えやデータ修正の必要性がでてきたのです。

 

 

 

ちょうど、この結果がまとまる数日前に出願直前の特許原稿の確認をして、「問題ありません。この内容で出願してください。」と知財部に回答をしたばかりでした。

 

 

 

そこで、新しくわかったことと、このわかったことと特許の明細書の内容との差異や修正の必要なところについて確認するため、知財部を訪れました。

 

 

正直修正内容からしても、大した内容ではない(結果に大きな影響を与えるようなものではなく微修正)と考えていましたので、心のどこかで「まぁ、今のままでもいいのかな?」という悪魔のささやきが聞こえていました。

 

 

 

すると、知財部の人は開口一番「これはすぐに修正したほうがいい。もし、論文と特許の内容に差異があるといわれると、問題になる。」とのこと。

 

 

 

この言葉は感動しましたね。というのも、「いいんじゃない?これくらい。指摘されれば修正すれば。」というようなことを言われるかと思ったので。

 

 

 

ここで大切なのは研究開発に対する「真摯さ」です。

 

 

 

心のどこかで、現実との差異を自らの杓子定規で「大したことないのでは」という考えを持っていた自分の浅はかな考えに対し、猛省です。これからも今まで以上に研究開発に対する真摯さは忘れないようにしたいと思います。

 

 

 

数日前に問題ないと言った原稿を変更したいという相談については、「きちんと見直しをやってくれないと困るんだよねぇ。一度問題ないと特許事務所にも言ってしまったし.....。」と、知財部からその後10分以上にわたりプチプチ文句をいわれたことは言うまでもありません.....。

 

 

当然ですね。