長い道のりでした。
遂にPolymer Journalに私が単独で書いた論文が掲載されることになりました!
これほどうれしいことはいつ振りでしょうか......。
大学院時代は学会さえも出させてもらえず、何もできないまま修士課程修了。
本当に悔しかったです。
自分はどこまでやれるのか知りたかったので、せめてチャンスが欲しかったのです。
この悔しさをばねに、会社員として開発最前線で戦うことで成果を上げる一方、
研究するための環境づくりにつとめました。
目的はただ一つ。
自分は博士に匹敵する研究推進力があるのかないのか、その道の専門家に判断してもらいたい。
上の目的に最も合致するのは国際科学雑誌への論文投稿でした。
論文を投稿するにあたっては査読という審査があります。
この審査を行う審査員は、いわゆる大学教授がほとんどで、そうでなくても博士の学位を持つ専門家など、その道の「プロ」が「客観的」に審査します。
「この論文は新規性があるか?」
「論理的に研究が行われたか?」
というのが主な審査観点です。
私が単独で書いた論文が掲載許可されたということは、開発業務の傍らで進めてきた研究がその道の専門家に認めていただけたということを意味します。
上に言われたわけではなく、自分の信念だけで進めてきたことが認められたというのは、研究者にとって最大の喜びでもあります。
これで、私が出版した「学術論文投稿に必須のマネジメント力」(右上図)という本にも「はく」がついたに違いありません。論文掲載という成果を出せたわけですから。
そして、不遇な大学院時代のリベンジも達成できたと感じました。
一つ階段を上がれた気がします。
ここからさらに上を目指して精進していきたいと思います!