STAP細胞に関する論文でいいたかったこととは?

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今世間を騒がせているSTAP細胞。

 

写真の改ざんや加工が判明し、多くの問題を呈していますが、ここではあえてSTAP論文発表当時のNewtonの記事をベースにどのような事がかかれていたのかを書いてみたいと思います。

 

 

この記事をあえて載せたのは、どのような中身だったのかという概要を知りたい人もいるのでは、という気持ちによるものです。

 


<以下からが記事です>

 

今この単語を聞いたことが無いという方はほとんどいないのでしょうか。小保方晴子ユニットリーダーと共同研究者の若山照彦教授が発見した万能細胞のことです。

 

STAPとは、(Stimulus Triggered Acquisition Pluriopotency (刺激惹起性多能性獲得))の略です。

 

今回の特集はかなり熱の入ったもので詳しいのですがわかりにくかったので、私なりに分かり易く書き直してみます!

 


- 万能細胞って?
皮膚、筋肉、胃、腸、肝臓、骨などどんなものにも変化できる細胞のこと。STAP細胞以外にはiPS細胞、ES細胞などがあります。再生医療(失った体の機能など)を元通りにするということに有効であると期待されています。日本はこの再生医療研究の最前線にいます。

 

 

- STAP細胞は何がすごいの?
他の再生細胞に比べて作製が圧倒的にシンプル。例えばiPS細胞は特定の遺伝子を導入するといった作業が必要になるが、STAP細胞はpH5.7の水溶液に30分間浸すだけでできます。この極めて単純化したプロセスで万能細胞ができたということで、論文投稿先のNatureもreject(掲載拒否)をしたほどでした。常識を大きく覆す大発見でした。

 

 

- どうやってSTAP細胞が万能細胞と示したの?
キメラマウスの作製によって証明した。キメラマウスというのは、マウスの胚に別の個体の細胞を加えて成長させたものです。後から付け加えた別の細胞が成長したマウスの様々な組織に変化していれば、投入した細胞が万能細胞であったということができます。STAP細胞をマウスの胚に導入し、さらにこのSTAP細胞を識別できるように、これまた日本人がノーベル賞を取った下村脩博士の「GFP」を導入したことによりこのSTAP細胞が様々な組織に変化していることを証明しました。

 

 

- 体細胞が初期化されたことに対する証拠集め


細胞が未分化な状態にあるのか否かを判断する指標に用いられる遺伝子にOct4というものがあります。これが多いほど初期化されたことを示唆するといわれていますが、顕微鏡に培養したSTAP細胞は2日目にこのOct4という遺伝子が増えてくることが判明したとのことです。


 しかし、これはあくまで間接的な証明であるため、T細胞を用いた評価を行っています。T細胞は免疫にかかわる細胞で、その表面の細胞膜にはT細胞受容体のたんぱく質があります。多種多様な外的に対応するためには様々な種類のT細胞受容体を準備しておかなくてはなりません。このため、同じ人でもT細胞だけは一つ一つ異なった遺伝子構造をもっています。


 小保方ユニットリーダーはT細胞が持つこの性質を利用しました。出来上がったSTAP細胞の遺伝子を分析し、T細胞の名残ともいえる特徴的な遺伝子があるのかを調べたのです。一度は体細胞へと分化していたものがSTAP細胞へと変化したことを示すことができるそうです(管理人はこの意味が良くわかりません.....(恥))。STAPには確かにT細胞由来のものが含まれていることがわかりました。
 さらに、STAP細胞のDNAのメチル化(DNAの一部にメチル基が結合する)の状態は分化が進んだリンパ球の形ではなく未分化の細胞固有のものであることも判明したとのことです。
 


- STAP細胞は何か問題ある?
一番の問題としては、あまり仕組みがわかっていない、ということ。これについては、iPS細胞の生みの親である山中教授も協力したいと前向きな姿勢を表明しています。もともとは増殖能力が低いことも課題でしたが、現在はES細胞の培養にも用いられる培養液を用いることで高い増殖能力を発揮したとのこと。ただし、この場合は万能細胞としての能力のいくつかが欠如する、といった弊害も出ているようです。
そして最後は論理の問題ですね。自分の分身を作ることもできるわけです。遺伝子上は。これは再生医療として避けては通れない問題でしょう。

 

 

 

さて、ここまでが記事です。

 

 

小保方ユニットリーダーの会見が終わり、マスコミも色々と書いています。

 

 

当然私はこの論文の内容がわかる専門家ではないのでそちらの話は、有識者の方々にお任せしますが、一つだけ懸念していること。

 


「若い研究者が委縮してしまうのでは?」

 


ということです。

 

写真の加工が問題外。ごもっともです。

 

 

改ざんといわれても反論の余地はないでしょう。

 

 

それでも、内容を修正し、再提出する道を残してあげないと、下手をすれば小保方さんだけでなく多くの優秀な研究者の道が閉ざされる可能性さえあります。

 


特に若いのにもかかわらずNatureに投稿しよう、というような積極的な方々が今後出てこなくなるようでは元も子もありません。

 

 

もちろん、小保方さんのチームが名誉を挽回するには、第三者がSTAP細胞の存在を証明するしかありません。

 


管理人は何としてもこれを成功させ、日本がこの道で最前線であることを示してほしいと切に願っています。

 

 


またこのようなわくわくするような若い研究者が出現することを願ってやみません。

 

 

そして、今渦中にいる研究者の方々をはやく本業の研究に戻してあげてほしいです。