私の居る事業所は航空業界です。
航空業界の特徴の一つ。それは極めて厳しい品質管理に対する考え方です。
私のメインの業務は新しいテーマの研究ですが、
名目上開発業務がメインですので、この品質管理に対する教育を徹底的にされています。
まだまだ私自身の理解が足りないところがあるのが実情ですが、
平たく言えば要点はそれほど複雑ではありません。
- 業務の内容はきちんとしたフローチャートで明確化されていること。
- 行った試験に関する記録は残しておくこと。
- 外注を使う場合、外注先にもそれ相当の品質管理システムを要求すること。
- 試験などに使用する試験機、計測器の構成をきちんと行い、それを行っていることを記録として残すこと。
- 試験に使用した部品の履歴をきちんと残すこと。
まぁ、こんなところでしょうか。
悪いことではないですね。結果を導くのに用いたものをすべて記録として残す、ということ自体は。
ただし、実情はというと結構思い通りにならない。
記録なんかより、「急げ急げ!」と急き立てられ、記録は後回しになりがち。
これがいいとは言えませんが、あまり現実的でないところまで厳しく管理しても形骸化するだけなのではないか、
というのが私の率直な感想です。
そして何より問題はこの手の品質管理を統括している人たちが、
実務の前線を全く知らないで作っているところです。
現実を取り入れすぎてもよくありませんが、
現実から離れすぎていることを強要しても浸透しないのではないでしょうか。
私は今いる部署でこの品質管理に関する委員に選出されています。
正直やる気は起きません。内容がくだらないからです。
(ルールばかりが先行していて中身が現実と乖離しているから)
ただし、得られているものはあると感じています。
航空業界の品質管理をある程度感覚的に理解していれば、
それを自分流にカスタマイズすることで「自分に合った品質管理」というものを見出すことができると考えているからです。
私は将来的には自分がやりたいテーマに対して、しがらみなく、その研究に没頭できるような環境を創りだしたいと考えています。
まだ具体策があるわけではありませんが、やり方はあるのではないかと考えています。
どのような道を歩むにしろ、この航空業界の品質管理という考え方はどこかで役に立つに違いありません。
航空業界の品質管理をベースにした、実験データの妥当性確認、なんていう言葉を並べればそれらしく聞こえたり.....。
ただし、一律このような品質管理の考え方を強要する今の事業所に対し、違和感を感じています。
研究と開発はもう少し分けて考えてくれてもいいような気がします.....。
正直新しい発想とは逆の考え方なので、ストレスたまる一方です。
(得られたデータの確からしさを検証する意味では品質管理も大切ですが.....)
何か違うんだよなぁ、あるべき姿と今の環境が。
そう感じる日々です。
うまくまとまりませんでした。ただの愚痴でしたね。ごめんなさい。