本ブログのご訪問ありがとうございます。
先日、表題のフォーラムに参加してきました。
動機はただ一つ。
最近の教育に関する最新動向を把握したかった、ということです。
メディアを含め情報が表に出てくるようになったMOOC。
Massive Open Online Coursesの略です。
簡単に言うと、
オンラインで、
誰でも
どこでも
いつでも
講義が受けられる、というものです。
このフォーラムではMOOCの現在とこれからに関し、その業界の前線の先生方からの話を聴けるというものでした。
本ページの管理人(以下、管理人)も、本業である研究者・技術者としてとの最前線というのはもちろん、作家としても活動を続けていく中で強く感じていることの一つ。
色々な考え方やスキル、それの基礎となっているのはやはり20代までの教育である。
ということです。
ここでいう教育とは、大学などの教育機関で学ぶことだけではなく、
一般常識、考え方の異なる人との交流、様々な実体験なども含む広い意味であることはご了承ください。
今回以降、いくつかのブログに分けつつ今回参加したフォーラムで聞いてきた話と、それに関する管理人の意見を述べさせていただきたいと思います。
1.下村 文部科学大臣からの挨拶
<概要>
朝日新聞社社長の後、政府を代表しての挨拶でした。
国としてもMOOC始め、教育を通じて「グローバル人材」を育てたいというのが話の主眼。
日本全国の中から30大学を選定して「スーパーグローバル大学」とし、公的予算の割り振り、海外留学を後押しするというプログラムを進める。
一方で2020年までに「受け入れる留学生を30万人に増やす」ということも進めたいと考え、情報の発信受信の観点からMOOCは一つの有効なツールとして活用していきたいとのこと。
<管理人のコメント>
メディアでよく言われるように、産業の発展には国内外問わずに活躍できる「グローバルな人材」が求められている、という話ですね。
海外で学びたいという学生に対し、国が後押しするというのは良い動きだと思います。
関連した情報を少し調べてみたところ、以下のようなプログラム(申し込みは2014年4月21日まで)がありました。
奨学金も出ることから恵まれた環境での留学が可能と考えます。
興味ある学生の方は一度ご覧になってはいかがでしょうか?
「トビタテ!留学Japan 日本代表プログラム」
くぎを刺してしまうようですが、目的や目標がある程度しっかりしていないと留学はあまり意味が無いですよ。
管理人も海外の企業インターンを1年経験しましたが、目的や目標が無いと途中で「何のために来たんだ?」と自問自答を繰り返し、得るものが少ないまま帰ることになりかねません。
といっても、何もしないよりはずっといいですが。
でもせっかく時間とお金を使うなら、可能な限り目的や目標ははっきりと持つべきだと思います。
さて、下村大臣の話。
全体的に好印象でした。国が若い方々の教育をバックアップしようというその姿勢は好きです。
ある程度お金も使い、遅ればせながらMOOCのような比較的新しいツールを意識しながら進めようという気持ちが伝わってきました。
しかし、下村大臣の話の中でもでてきたグローバルという言葉。
管理人はいつもわからないのですが「グローバル人材」っていったいどういう人材なのでしょう?
世界で通用するような高い専門性を有することですか?
外国語というツールを操れることですか?
異国の地で「生活できる」ということですか?
それともこれ全てですか?
下村大臣だけではありませんが、次にご紹介する武田薬品の社長のお話でも、
2つ目の外国語というツールを操れる、ということが明確に述べられている以外、
「グローバル人材」についてきちんと述べられていませんでした。
実はグローバル人材とういうのは難しい言葉ではないか、というのが管理人の考えです。
では、管理人の考える「グローバル人材」とはどういう人間か?
「身の回りの状況を踏まえた上で論理的かつ冷静に考え、その場その場で柔軟かつ最適な判断をし、それを実行できる人。」
ですね。これは3つのスキルを言っていますが、それぞれ見ていきましょう。
1.「身の回りの状況を踏まえた上で論理的かつ冷静に考え」
身の回りの状況というのは刻一刻と変化します。
教科書通りに変化するわけではないのです。
その変化に対して「冷静」にとらえ、それを「論理的」に考えられるか?
この力は自分を客観的に見ながら、その周りの状況を理解するという視点の高さを表しています。
これができれば、国内外どこであろうと起こった事象の状況を把握することができます。
すぐに感情的になったり、自分の経験だけで無理に進めたりという人は、どのような仕事をするにしても必ず行き詰ります。
2.「その場その場で柔軟かつ最適な判断をし」
これもとても重要です。
上述した通り、環境というのはものすごい勢いで変化します。
過去の経験、知見に縛られてはいけません。
柔軟性こそが大切なのです。
この柔軟性が無いとその場での最適な判断ができません。
歳をとっても柔軟性の高い人も居れば、
まだ20代、30代で岩のように融通の利かない人もいっぱいいます。
3.「それを実行できる人。」
これです。
これができる人は本当に少ない。
評論家は石を投げればあたるくらい「わらわら」居ます。
しかし、それを実行できる人はほとんどいません。
もちろん、人にお願いしてやってもらうということもあります。
すべて自分でやる必要もないし、そうやるべきでないこともあります。
問題は、自分がまずやってみよう、という人が少なすぎるのです。
状況を冷静にとらえられても、柔軟性があっても、すべて頭の中での話。
その後に手足が動かなければアウトプットは何もないのです。
このアウトプットまでできるのが真のグローバル人材なのではないでしょうか。
外国語ができる、外国で生活できる、専門性が高いというのはこの後の話です。
管理人が考える「グローバル人材」の上位スキルは上述した3点ですね。
思ったよりも下村大臣の話で長くなってしまいました。
明日以降、続きを書かせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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