製本された論文の行方

本ブログへのご訪問ありがとうございます。

 

 

 

 

2週間ほど前、遂に本ブログの管理人(以下管理人)の論文が製本されました。

 

 

 

1冊だけ送られてきたので、どうしようかなぁ、と悩んでいました。

 

 

 

とりあえず、同じチームの後輩に見せ、

 

「いいっすね~!」

 

をいただき、その後は世話になっている部長に見せ、

 

「お!いいじゃん!」

 

をいただきました。

 

 

 

会社で見せたい人はこの2人くらいなので、記念に自分でもらおうかと思いました。

 

 

 

が、渡さねばならない人を思いつきました。

 

 

 

 

 

父親です。

 

 

 

 

 

父は古希から2歳ほど歳を取ったところ。

 

元々はものすごく厳しい教師でしたが、今や孫にデレデレな普通のおじいちゃんです。

 

 

しかしそれでも父には夢があったと聴いていました。

 

 

 

 

「本当は研究者となりたかった。それでも職が無ければいけないと思い、教師という道を選んだ。」と。

 

 

 

管理人は意識したわけではなく自然と父親の歩みたかった道を進んできたようです。

 

 

 

大学を出て、親戚でもまれな大学院まで卒業し、メーカーに就職。

 

 

 

技術者としての生活が10年を過ぎました。

 

 

 

技術者にとって特許や社内論文、学会発表は普通のアウトプットです。

 

 

しかし、働きながらどうしても到達してみたかったこと。

 

 

 

「学術論文」

 

 

 

 

大学院を出るまで学会さえ出たことなく不遇で終わっていた自分にとっての悲願でした。

 

 

ふとこの話を父にしたところ、

 

「そうか。お父さんでも論文に名前を入れてもらったことがあるぞ。てっきり学会にも出ていたと思っていた。」

 

 

普通そう思うよなぁ、と管理人。

 

 

父は学部を卒業して教師になっているので、研究者としては私の方がずっと恵まれた道を歩んだはず。

 

 

それでも諸事情により論文はおろか学会にさえ出ていない。

 

 

 

これは自分が普通の技術者ではなくユニバーサル技術者であることを証明するために、そして大学院を出してもらった親への恩返しとしても学術論文を何としても掲載させて見せる!そんな決意で研究を進めるのに十分な動機でした。

 

当然ながら、研究を進めるための環境構築に5年もの歳月が必要だったことはこのブログで何度も述べたことですので割愛します.....。

(大学と企業では全く環境が異なることは少し考えればわかっていただけるかと思います)

 

 

そして、ようやく論文掲載。

 

さらに受け取った本。

 

 

 

父親に渡そうと考えたのは普通の考えだったのかもしれません。

 

 

 

これからもこの掲載に胡坐をかくことなく、今査読中の論文の掲載と、その次に控えている論文の執筆に取り組みたいと思います。