何かを説明するのに、
「資料を作って説明して」
が口癖の技術者がいませんか?
技術者に限ったことではありませんが、資料を作るほどの内容でなくても、
「資料を作って」
が口癖の人は意外にも多いのです。
説明をするのに資料が必要な場合もありますが、忘れてはならないこと。
資料を作成するのには時間がかかる。
ということです。
そして、資料を作ったとしても、
「そういう話であれば、そもそも議論にならない」
という形での応答となり、資料作成という時間が完全に無駄になるケースもあります。
これは、資料作成する側にとって極めて不快な経験となりますし、聴く側としても、「そんな話に時間を割く余裕はない」という残念な気持ちになることでしょう。
この様な事を避けるため、何かを説明してもらう時に「資料を作成させる」というのは最小限にすべき、というのが管理人の考えです。
では、何かを説明してもらう時に、どうすればいいのでしょうか。
管理人が考えるポイントは「手書き」と「聴きだす」ということです。
場合によっては資料を作成するべき場面というのもあるのかもしれませんが、資料が無くとも、その場で手書きで説明してもらいながら話を聴けば済むという話がほとんどです。
この場合は、説明する側も手書きで色々説明するので頭が活性化されます。
あ、こんなこと忘れていたかも。
あ、なるほど、そういうこともあるかも。
そんな頭の動きが起こることでしょう。
そしてもう一つのポイントが聴きだす。
人は資料を作るということではなく、「話すこと」で頭が整理されます。
このきっかけを与えてあげることがとても重要となります。
説明を受ける側はせっかちにならず、一度相手に話させることです。
そして、聴いてあげることです。
このようなやり取りを通して、
「相手に分かり易く話さなくてはいけない」
と考えさせることで話し相手の論理的思考力を鍛え、人材育成の一環となっていくのです。
逆に、手書きで目の前で書かせる、聴きだすという我慢ができない人は、管理人は技術者人材育成のできるリーダーには不向きと考えます。
説明してほしい相手に、
「資料作って説明して」
ということは一日も早く辞めましょう。
そして、一人でも多く論理的思考力の高い技術者を育成し、人材の底上げを進めることこそ、不安だらけの未来を生き抜く羅針盤となるに違いありません。