30代後半から40代の技術者・研究者の目指す姿

我武者羅な20代から30代の技術者、研究者の後に来る「岐路」。

 

 

 

それについて悩んでいる人がとても多いと感じる今日この頃です。

 

 

 

最近、色々な技術者や研究者と話をしていると、30代後半から40代の技術者研究者は、悩んでいる人たちがとても多いという事実に直面します。

 

 

「先が見通せない」

 

「成長している気がしない」

 

「目標にできる先輩や上司がいない」

 

「自分の人生という有限の時間を感じる」

 

などなど.....。

 

 

 

この理由は何なんだろうか、と自分の気持ちも考慮しながら色々考えてみました。

 

 

その結果、

 

「好奇心」

 

に裏付けられた

 

「向上心」

 

を生かしきれていないというのが一つの要因ではないか、と考えていました。

 

 

 

そんな折、今の会社で唯一認めている同年代の優秀な技術者、研究者から、

 

 

「今の自分が言いたいことをわかりやすい言葉で書いた記事を見つけた」

 

 

と1行のメールが来たので読んでみました。

 

以下が、その記事です。

 

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO84435850W5A310C1000000/

 

 

技術者、研究者の悩みの原因は主に2つあると思っていて、

 

1.マネジメントかエキスパートかの2者択一の狭い選択肢

 

2.自分の専門性にこだわりすぎる故の袋小路

 

ではないかと。

 

上記の記事は、2についての話ですね。

 

 

管理人はそもそも自分の専門性にこだわれないキャリアを進んできてしまいました。


自分の専門性を突き詰められる大学の研究者を選んだ方々以外は、恐らく多くの技術者も同じだと思いますが...。

 

 

専門は何か、と言われれば間違いなく有機化学。

 

 

初めに入った企業は化学系でしたが、わずか1年で退職。


その後入った企業は機械系企業。



いきなり求められたのは材料力学で、そこから始まってひずみゲージを使った単体試験、見たこともない図面の解読、そして有機化学とはあまり縁のない特殊な複合材料、金属の成形と表面処理。


大学で学んだことなど一切役に立ちませんでした。



恐らく一つでも有機化学に近い仕事内容があればやりようがあったのですが、とりあえずすべてが本当にわからない。



これだけ何もわからないと、


「ゼロからやるしかない」


と開き直ることができ、また教えてくれる上司の存在もあって2、3年でそのあたりの最低限のスキルを上げることができました。



この経験があるせいか、管理人はあまり「専門性」にこだわることがありません。



わからないことはわかる人にききながら吸収すればいいし、わからないことを吸収することで新たな分野の知見が広がってきます。



この知見の広がりこそ、管理人大好きな考え、



既存と既存の組み合わせで新規を生み出す



ということが可能となってくるのです。




さて、このような内容をよりわかりやすく的確に書いているのが上記の記事です。



技術者は専門性にこだわりすぎる故に、他業種、他専門にたいする


「好奇心が低い」


ということが広く、俯瞰した視野で物事を見る


「メタ的思考」


ができない主原因ではないかと。この好奇心不足こそ今の技術者の行き詰まりの根幹ではないかと書かれています。




メタ的思考をすることができれば自分の専門性という平面から、上空や地下といった3次元空間へと世界が広がることとなり、好奇心に裏付けられた向上心を満足させられる可能性が一気に高まるのではないでしょうか。



ふ~む。いろいろ考えさせられますね。



最後までお読みいただきありがとうございました。